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白内障・緑内障

白内障

白内障はカメラのレンズに相当する水晶体が混濁する病気。加齢が原因であることが大半である。従って老化を促進するような因子(例えば動脈硬化、喫煙、ビタミン不足、紫外線など)が白内障を進行させる。白内障になると水晶体のクリスタリンというタンパクが変性し光の通りが悪くなり、一方で光は散乱する。
その結果コントラスト感度に特に影響が現れ、暗くなると見えが悪くなり、逆に明るいところではまぶしくなる。

白内障の進行を抑制する薬物も試みられているが、今のところ決定的な治療とはなっていない。現在用いられている白内障の治療は、混濁した水晶体の中身を超音波で粉砕吸引し、残されたカプセルの中に人工水晶体を入れる手術である。
3mmほどの切開からすべての処置が可能で、それほどの疼痛はなく、多くは外来手術が可能である。

入れる人工水晶体にはUVカットされたレンズ、球面収差を抑えたレンズ等様々な種類があり、最近では多焦点レンズも現れた。今のところ多焦点レンズは保健扱いができず、自費扱いの手術となるため高額の治療費が必要である。通常の眼内レンズでは調節作用がないため、遠見に合わせた場合は近見用の、近見に合わせた場合は遠見用の眼鏡が必要となる。

比較的安全な手術ではあるが、どうしても避けることのできないまれな合併症として感染症、網膜剥離などの可能性があり、その結果視力低下を起こすこともある。

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緑内障

眼圧により視神経に障害を来す疾患。必ずしも眼圧が高いとは限らず、実際には6割が正常眼圧である。成人の17人に1人は緑内障に罹患していると言われている。

緑内障の危険因子としては近視、たばこ、動脈硬化などが上げられるが、血管調整障害の関与も指摘されている。血管攣縮症候群では血管の自動調整が狂っていて局所的な血管攣縮を来す。眼循環に関しても同様に血管攣縮により障害を受けると考えられる。

血管攣縮症候群の人は、若年、女性、頭脳労働者、勤勉で完全主義者が多い。特徴としては手足が冷たく冷え性である、機械的や心理的なストレスに過敏反応を示し手足や顔面が蒼白になりやすい、口渇を感じにくい、薬物に過敏に反応するなどの特徴がある。手、目、心臓、耳の順で血管攣縮を起こしやすいという。このような人は実際高率に緑内障に罹患する。

最近は健康診断で眼底カメラ撮影が行われ、緑内障患者の早期発見につながっている。緑内障患者は徐々に進行する視神経障害により視野欠損を生ずるが、視力は末期まで良好であるので、自覚症状に乏しく、気づいたときは手遅れということも多い。
視野欠損があっても自覚することがほとんどない理由は、両眼視の場合片側の視野欠損が他眼で補われてしまうこと、また一つは大脳の補充機能により視野欠損が補われてしまうことに由来する。
最近はTVコマーシャルなどで、いろいろな視野チャートやTV画面が日常に利用され、幸い早期発見につながったケースもある。しかし多くは人間ドックなどの検診での眼底検査での検出である。緑内障は全身疾患でもある訳で、全身的な管理を含めたバックアップが重要である。

正常眼底

正常眼底

緑内障眼底

緑内障眼底

緑内障の視神経は中央の白い部分(乳頭陷凹)が大きい。

このような所見が検診時に認められたら、視野検査により神経障害の程度を判定する。

左から、緑内障初期、中期、後期。黒いところが見えてないところ。実際の景色は下の図のよう見えている筈であるが、脳は見えてない部分を補完する機能があり、患者は景色を見ても視野欠損に気づかない。

正常眼底
開放隅角緑内障の治療は薬物療法が中心となる。薬物療法が困難な場合は、レーザー隅角形成術を行うこともある。最近はSLTといって、組織障害を押さえて選択的に隅角を形成するレーザー術式が用いられる。これらの治療で神経障害の進行を防ぐことができない場合は、手術的治療を行うことになるが、手術後に視機能が改善することは期待できない。

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